2017年1月8日日曜日

正月SP!第10話:衝撃的な大失敗!決死のプロモーション大ゴケ!!でも… 〜ROOTS FACTORY火事からの5ヶ月のキセキ〜

衝撃的な大失敗の底で見つけた大切なこと


今日は5ヶ月間でも一番の大失敗をした話です。



大失敗に打ちひしがれている姿。ではありませんw



モンペスツールはROOTS FACTORYの看板商品です。

下北沢にあるモンペスツールの専門店MONSTARは

おかげさまでメディアで紹介して頂いたりしています。



おじゃマップで紹介して頂いたり

じゅん散歩で紹介して頂いたり

真夜中のプリンスで紹介して頂いたり



去年1年でテレビ番組での紹介だけでも3回もあって

他にもラジオやインターネットメディアでも紹介して頂きました。



とてもありがたい限りなのですが、

今からお話しするのはそんな自慢な話ではなく

モンペスツールにまつわるすごく印象的だった出来事についてです。



実は年末に大失敗したんです。



ものすごく痛い大失敗だったのですが

その事をきっかけに気づいた大切な事がありました。

そんなお話です。



遠く離れた愛媛工房ならではの事情


ROOTS FACTORYは火事で大阪の工房が焼けてしまって

ありがたいご縁を頂いて今、臨時で愛媛で家具の製作をしています。

第5話でもご紹介させて頂いたのですが



ルーツファクトリー愛媛工房です。



愛媛のみなさんにはとても良くして頂いていて

今回のことで愛媛が大好きになりました。

愛媛で製作をしているうちにある思いが湧きました。



ルーツファクトリー愛媛工房スタートの日



ルーツファクトリー愛媛工房があるのは愛媛県の宇和のほうです。

宇和のあたりは木材の産地で良質な木がたくさんあります。

そこで思ったのが



愛媛の材を使って家具を創りたい。



ということでした。

選んだのは愛媛産の檜(ひのき)です。

手触りも良く天然の抗菌作用があって地元の名産でもあるんです。



火事以降ルーツファクトリーは家具製作がほとんどできていません。

9月に愛媛工房がスタート(決まったのは8/15)してからの

3ヶ月は燃えてしまった家具の再製作が主な製作業務でした。



合間にご注文頂いた定番商品の製作もしてはいたのですが

運送契約の都合などで愛媛工房から出荷ができません。

そこで一度大阪に持って帰ってきてから発送しています。

もちろん頂く運賃は今までの変わらずでお届けしています。



愛媛からトラックごとフェリーで大阪に運んでくるのですが

どうしても1往復数万円かかってしまいます。

つまり、

運送コストで採算がまったく合わない

状態なんです。



陸路でも往復しますがかなりの時間とコストがかかります



それでも焼けてしまった再製作はそんなこと言ってられないので

採算のことは気にせず進めたのですが



新たなご注文はなかなかお受けしにくい状態でした。

それでもご注文いただける事が嬉しかったので

受け身で通ったご注文の製作をする、という状態でした。



今まで大人気でかなりご依頼が多い、オーダーメイドや家具のリメイクは

運送コストの他にもさらに障害がありました。

距離が遠いので詳細な打ち合わせが製作側としにくいのです。



オーダーメイド家具やリメイク家具は「ニュアンス」が非常に重要です。

技術的な事だけでなく、お客様の好みであったり状況であったり、

すごく繊細で、指示書だけでは製作はできません。



あっちなみに淡路島工場は週に何度も行き来する予定なので

本社と工場が離れていても大丈夫です。ご安心ください☆



つまり、ルーツファクトリー愛媛工房の役割は、細かな仕様まで確定して

しかも一度製作しているので「考える」部分が非常に少ない

燃えた家具の再製作が中心だったのです。



唯一の例外はモンペスツール


そんな唯一の例外がありました。

それがモンペスツールだったのです。



コンパクトさが魅力のモンペスツール



モンペスツールは30センチ角で収まるコンパクトな商品、

しかも正方形に近いので積載効率も非常に良い。



そしてスタンダード8(定番)に関しては

細かな部分まで完全に決まっている

つまり、遠距離の工房でもまったく影響がないんです。



なので他の家具はまだひっそりと製作をしていた状況ですが

モンペスツールだけ先行して復活が可能だったんです。



そこで考えたのが

愛媛産の檜を使ったモンペスツールをつくってモンペを復活させよう!

という案でした。



とはいえ、火事以降オフィスも無い状態なので

ホームページ更新も非常に不自由な状態、



大々的にモンペ復活キャンペーン!



なんてとても自分たちでできる状態じゃなかったんです。

そこでプロに協力を仰ぐことにしました。



真っ先に駆けつけてくれたロックオン柳田さん



最近ホームページ製作でお世話になっている

ホームランオフィスのロックオン柳田さんに相談しました。






モンペひのきキャンペーン大作戦


打ち合わせをして、12/1〜12/21までの期間限定で

モンペのクリスマスキャンペーンをしようという事になりました。



モンペひのきキャンペーン大作戦です。



愛媛の豊かな自然で育った檜はとっても良質です



期間もあまり余裕がない中、

すごく素敵な特設サイトをつくって頂きました。

見やすいし綺麗だしとても気に入っています。



つくってもらった特設サイトの上の方(かなり下まである)



サイトをつくっただけで多くの人に知ってもらわなければ意味がないので

広告を出す事にしました。

それまでにも自分では広告を出したことは何度かあったのですが

今回はそれも手が回らないということで

広告代行会社さんにお願いする事になりました。



家具の仕事としては今できる事はこれしかない!

という事で、清水の舞台から飛び降りる覚悟の予算組みをしました。

ルーツファクトリー的にはかなりの大金です。



準備万端、ついに12/1サイト公開しました。

FB等で「やりますよー!」ってお知らせだけはしてました。

開始すぐにご注文も頂きました。

「発売楽しみに待ってたよー!頑張ってね!!」

とご注文時にメッセージを添えてくださるお客様も。



今までに何度か限定モンペのキャンペーンはやってきました。

先ほどの事情があったので、

今回はファブリックを変えたりとかはできなかったので

限定モンペを楽しみにしてくださってるお客さまには

少し申し訳ない気持ちもありましたが、事情が事情なので

そうも言ってられません。



そんなこんなではじまった社運を賭けたキャンペーンでした。

結果は、






大ゴケしました…







まさにこんな感じ。チーンですw



ご注文頂いた数的には、過去のキャンペーン以上の結果でした。

お買い上げ頂いたお客様からも多数の

「届いたよ!めっちゃ良い!!」

というハッピーなメールも頂いて

すごく良かったと思います。



じゃあ何が大ゴケなの?という話ですが



広告の効果がまったく皆無。



ご注文頂いた方のほとんどが、

ブログやFBを見てくださっていて

「いつか買おう!」と思っていてくださった方だったのです。



サイトだけをつくって広告を出さずにいたら、

大成功だったと言える結果だと思います。

広告でまったく効果(売れなかった)が出なかった。



ロックオン柳田さんも必死に考えて色々とアイデアも出してくれました。

広告の効果の方はホームランオフィスさんは関係ないのですが

親身にやってくれてたので結果には二人ともすごく悩みました。



長くなりましたがここからが本題です。



僕がもらった大切なクリスマスプレゼント


広告の内容やタイミング、出稿先、いろんな改善の余地はあったと思いますし

それによってもっと効果が出たかもしれません。

実際に見て頂いた数はかなりの数だったので

広告としては成功だったと言えるのかもしれません。



でも、何か違ったんです。



広告で使った費用の大きさとかよりも

気になったのはお客さまの温度というか反応というか…



ROOTS FACTORYのお客様は素敵な人ばかりです。



オーダーメイドやリメイクという作業の性質上、

普通の家具屋(商品を仕入れて販売する)さんよりも

かなり長い時間、深くお客様と関わっていると思います。



暮らしに溶け込むモンペスツール



思い出の品をリメイクする時など、

その思い入れや経緯など、その人のための特別なものをつくる為に

「その部分」を感じ取る為にかなりのエネルギーを使います。

そうでないと「あっそれ!」って感じてもらえるご提案ができないんです。

もちろん「言いたくない」ことは一切聞きませんがw



そんな中で「ROOTS FACTORYの家具を使ってくださるお客さま」が

素敵な暮らしをしてらっしゃる事は感じてきました。

金銭的な事だけではありません。

暮らしに対する向き合い方や、本質的な豊かさ、そういった大切なことを

自分の中にしっかりと持ってらっしゃる方ばかりなんです。



広告の話に戻ります。

そうした「素敵なお客さま」に可愛がって頂いて

ROOTS FACTORYは今まで家具をつくり続けてこれました。



今回の広告を期間中、ずっと結果の報告をもらったり

対策を考えたりしていくうちに感じた違和感、

今までになんとなく気づきはじめていた核心のようなもの

それが今回の広告の大ゴケを振り返って確信に変わりました。



今回の広告を一言で表すと



ただの、商品を買って欲しいアピール。



だった気がするんです。

ROOTS FACTORYの家具は商品だけど商品ではありません。

動きこそしないけど生きています。

暑苦しいほどの愛情と想いを込めてつくっています。



そして、お客さんは多分その想いまで含めて

ROOTS FACTORYの家具として買って頂いてるんだと思うんです。

そんな素敵なお客さまに支えられて家具をつくれること

それがROOTS FACTORYの一番自慢できる事なんだって思うんです。



広告が悪いわけじゃないんです。

でも、ただの買ってください広告はROOTS FACTORYには要らない。

そう確信しました。



もし次に広告を出すとしたら

それを見た人になにかの形で「楽しさ」とか「幸せ」とか、

そういった豊かな気持ちを感じてもらえるような

その為にだけ精一杯頑張るような広告、

そういうのが良いな、と思いました。



ROOTS FACTORYの家具は間違いなく最高の家具です。

はっきりと自画自賛します。

スペック上の高機能や、高価な素材、世の中の事情で決まった希少価値、

そういった要素は重視していません。



使う度に「買って良かった☆」って思えるような家具。



愛さずにはいられない家具。



そんな家具を目指して、そんな家具をつくる事を追求します。

だから「買って欲しいアピール」なんてしなくても

「欲しい!!」って思ってもらえる自信を持っています。



今まで確信は持てなかったけど、いつからか感じはじめていた事

それがはっきりと分かった出来事でした。



広告を出してみて、悩んで考えたから分かった事です。



つまり結果は大成功って事ですね☆



クリスマスキャンペーンをやって、



僕がもらった大切なクリスマスプレゼント



モンペスツールは並べると更にカワイイです



火事からの5ヶ月の中で得た大切な気づきの出来事でした。





つづく・・・






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お正月SP連載ブログ 全12話

〜ROOTS FACTORY火事からの5ヶ月のキセキ〜


2016年7月31日、火災でほとんど全てを失くした絶体絶命のピンチから5ヶ月、たくさんの優しさとご縁に支えられ遂にこの春、完全復活しようとしています。「ありがとう」では到底足りない感謝の気持ちと万感の思いを込めて、この5ヶ月を綴ります。

第1話:え?まさかウチが!?火事は突然に

第2話:開けない夜はない。信じて進む大切さ。

第3話:出会いと別れ。現実、それは過酷で果てしなく、残酷で無慈悲?

第4話:宮崎へ行く理由。どこで誰がなにをするか?

第5話:宮崎から戻ってからの1ヶ月。愛媛に淡路島に授業に谷4に船。

第6話:やっとはじめられた片付けと、長い長い長い待ち時間。

第7話:GAME OVER寸前!やっとバトンをもらえたリレー走者とタニヨンベース

第8話:宮崎からの偶然の連続。とんでもない割烹「和楽」

第9話:季節とともにリズムが変わる。たくさんの気づきと…

第10話:衝撃的な大失敗!決死のプロモーション大ゴケ!!でも…

第11話:店長浜ちゃんの卒業と一風変わった求人。気持ちの距離を縮めたい。

第12話:最高の5ヶ月間の体験。全ては縁でできている!
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家具作りたいおっさん、阪井



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MONPEstool by ROOTS FACTORY 


MONPEスツール オフィシャルサイト
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